さわのはな歳時記 2001年1月−2001年12月

あいがものプレゼント     2001.1

 収穫が終わり、除草のために飼っていたアイガモの行くえを心配してくれる人がたくさんいる。アイガモは私たちのアイガモ除草米を注文いただいた方にチルド宅配便でお届けした。寒い季節を迎え、鍋の材料として最後のお勤めをしていることだろう。
 アイガモは私たちに様々なことを教えてくれた。そして中でもとても感激したのはある生き物と出会ったことである。写真ではちょっと見にくいのだが丸の中に写っているのはミミズである。秋になり排水を取るために溝切り機で歩いた後にたくさんのミミズの姿を見つけた。昔はどこにでもいたミミズだが最近はあまり見かけなくなった。特にたんぼの中でミミズに出会うのは本当に久しぶりである。たった1回だけ除草剤をしている減農薬栽培のたんぼにミミズははいない。
 アイガモを飼っているたんぼだけになぜミミズが発生したかという訳を考えた。農学部に通う息子の「ミミズは水の中では生きられない」はずだからおかしい。という発言もありインターネットで「ミミズ」と「たんぼ」をキーワードにして探すことにした。その結果、たんぼにミミズがいるというホームページを発見。やはり有機栽培のたんぼであった。そしてやはり別のホームページではミミズは水の中では数時間しか生きられないとある。とすると私のたんぼでは水を落水してからのわずか10日間ほどの間にあのミミズたちが発生したことになる。
 ミミズの研究は少なく完璧な答えは得られなかったが、たんぼがミミズの住める環境にかわったことは間違いない。こんな環境を広げるべく隣町のアイガモ農家を講師に「アイガモ栽培」の講習会を開くことにした。私もミミズの話とJAS法の話をしたいと思っている。
当日はカモ汁を作ってみなさんのおいでをお待ちします。ぜひのぞいてみて下さい。


さわのはなの本            2001.2

 私たちは5年前さわのはなの手引き書「さわのはなその生い立ちと歩み」という冊子を2つの目的を持って発行した。ひとつはさわのはなの栽培手引き書が欲しいということ。もうひとつはさわのはなの魅力、生い立ちを記録として残しておきたいという思いだった。 著者はさわのはなの育種者、鈴木多賀さんである。鈴木さんに育種当時からの歩み、そして栽培方法を豊富な経験をもとに記してもらった。出来上がった冊子はさわのはなのPRに使うと共に、栽培手引き書として地元の本屋さんを中心に販売してもらった。本に対する需要は思ったより多く、1000部印刷した冊子は昨年在庫がなくなってしまった。
 そこで、第2版を発行しようということになり、鈴木さんに相談した。そこで言われたことは「前回同様の冊子では意味がない。内容にさわのはなの食味を生かすための実際の栽培方法が具体的に示されていなければだめだ。」ということだった。そこで我が家のたんぼを実証田とし、鈴木さんが栽培期間中はるばる山形から10日に1度私のたんぼに通い生育調査を行うことになった。
大変なご苦労をかけ、出来上がった冊子は初版の1.5倍の内容となり、さわのはなの食味を引き出すための実際の栽培方法が、我が家のたんぼをたたき台にして具体的に記述してある。もちろん、初期除草剤1回だけの減農薬の栽培によるものである。
私たちさわのはな倶楽部の活動、さわのはなに寄せる想いも記した。さわのはなに関心のある農家の方だけでなく、減農薬や有機栽培の農業に興味を持っている方にもぜひ読んでいただきたいと思っている。

訃 報                        2001.3

私たちは一月の末にアイガモ栽培の講習会を開催した。講師をお願いしたのが、私たちのアイガモ栽培に指導をいただいた飯豊町上町木酔液グループの代表、中村幸晴さんだった。 講師のお願いにおじゃましたとき時間を忘れて語り合った。JAS法の有機認証に関わるようになってから多くの有機農業の措導者と会う機会ができたが、その多くはとても強い個性とその栽培方法に確固たる自信を持っており、栽培方法では他と相容れない人が多い。こうした中にあって、中村さんはアイガモ栽培だけに固執することなく、冬眠米、電子米など多くの手法を試みられていた。話の中で彼から得られる事の多さとその話がすべて実践に基づくものである事に脱帽だった。有機農業の指導者としてはとても幅広い見識と懐の深さを感じる放少ない存在であった。
 その中村さんが私たちの講習会を目前にして突然逝去された。私たちはどうしたものがと、一瞬頭の中が真っ白になったが、中村さんの仲問に助言者として参加してもらい、予想を上回る一五名もの参加を得て無事開催された。
 中村さんが言っていた「同じ事をするのに遠回りする必要はない。何でも聞いて下さい。」という懐の深さを私たちも持ちたいものである。
 今年も件付げ前の予約でアイガモ栽培米にたくさん住文をいただいた。面積も昨年の三倍に広げる予定である。中付さんに感謝し、冥福を祈りながらながら精一杯取り組んで行こうと思っている。

農機具は季節商品         2001.4

 春が近づき、白鳥たちが北へ帰る季節を迎えた。言うまでもなく白鳥は渡り鳥で、寒い季節を迎えると日本に越冬にきて、暖かさを感じてふるさとへ帰って行く。この話を聞くと思い出すことがある。長井にもある全国チェーンの衣料品販売店ことである。衣類は売れ筋が、季節によって変わって行く。流行はあるものの、季節はずれになった商品はバーゲンセールの対象となり安く売られるか、翌年のシーズンまで在庫となってしまう。この大手販売店では全国チェーンならではの方法で対応している。
 それは、たとえば夏物の場合、北海道で涼しくなり夏物が売れなくなると、その商品は東北へ、東北で売れなくなると、関東へと夏物商品を季節とともに移動し、最終的には夏物の多くを関西以南に集めて売って行く。こうすることによって、ものの売れる時間を飛躍的に長くし、安値販売で処分する量も減って行く。全国展開するチェーン店ならではの手法である。
 さて、農業の場合はどうか、よく稲作は機械貧乏だと言わる。写真は私たちが4軒共同で所有するコンバインである。価格は450万円もする。問題はこの機械の稼働率である。8haのたんぼをわずか10日で刈り取ってしまう。365日の内のわずか十日。10年間使うとして1年間の機械代が45万円なんと1日あたり4万5千円である。これには支払い利子や修理費などが含まれていないから実際にはもっと高額のものになるし、個人で持てばその負担はますます大きいものとなる。
日本列島は南北に長い、そしてそのどこでも米作りが行われていて収穫期も異なってくる。そしての各々の場所で機械を持ち稲作を営んでいる。機械を移動して刈り取るシステムがあればかなり効率的に経費を削減できそうだ。
 農業、特に稲作は他の業種と比べるとコスト意識がまだまだ低いのかもしれない。


コイン精米                     2001.5

 農家、農機具屋さん、米屋さんと厳しい環境の中でお米に関わる業種の数が減って行っている。そんな中、はやりのコンビニエンスストアのように24時間営業で、安くて、早いことが受けて減るどころか増えているのがコイン精米機である。
 手軽さから私たちも直販を始めた頃100円玉をたくさん持ってコイン精米で精米をした。トラックにたくさんの米を積んでコイン精米機の前に陣取り、朝から夕方まで精米をした。ところが出来上がった白米を数えたところ予定された数量よりもだいぶ少なく驚いた。つきべりが激しく予定数量よりも遙かに少なかったのである。
 大方の人は1回に30kg1袋ぐらいしか精米しないのでほとんど気が付かないのだが、白米にしたときの減り方は機械によってかなり差がでてくる。今まで経験したもので一番減るものは5%も余計に減るものもあった。一般に新しい機械はつき減りが少なく、古くなるにしたがってつき減りが大きくなる傾向があるようだ。古い精米機が全てだめかと言えばそうでもなく使った量に応じてきちんと整備されている機械は新しいものと同じ性能を出しているものもたくさんある。古いものはメンテナンスしだいということだろう。
精米機で白米にすると当然の事ながら黒いカメムシの被害がよく見えるようになる。そこで一生懸命殺虫剤でカメムシを殺すことに躍起になるのだが、発想を変えるため近くの精米所に行ってみよう。最近の精米施設には色彩選別機が備えてあり黒いカメムシの被害粒はほとんど取り除かれます。農薬だけがカメムシを除く方法ではありません。ぜひお試しを!。


うまさの証明                   2001.6

 毎年、春作業が本格化する時期になると、さわのはなの種子を買っていただいた農家の方から問い合わせをいただく。春作業が始まったばかりの時は肥料や薬剤など栽培全般の問い合わせが多いのだが、種まきをの時期になったとたん質問の内容が芽の出が悪いという質問に集中する。写真は芽が出たばかりの苗。長い方はササニシキ、短い方はさわのはなである。同じように管理してもさわのはなはほかの品種より芽が揃うのにだいぶ時間がかかる。近年、芽が出るまでの時期を電気などで加温をしないで、自然の力だけで育てる人が増えたため、今年のような気温が低い年はほかの品種との差が目立つことから、こうした質問が特に多いようだ。
 さわのはなの魅力は甘みのある食味と共に、1年間を通してその食味が変わらないことにある。最近、ある米屋さんと話をする機会があり、「昔は夏場になるとさわのはなをほかの米と混ぜて販売していた」という伝説みたいな話が事実だと教えられた。仲間内では収穫直後よりもほかの品種の食味の落ちる夏場に試食会でもやろうかという話が出ている。
 1年間を通して変わらない食味に、この芽の揃いにくさが大きく関わっている。芽の出易さは穂発芽性といって、品種によって大きく差がある。良食味の米はこの値が低い。つまりなかなか芽が出にくいのである。有名な品種の中ではコシヒカリが一番穂発芽しにくい。我がさわのはなはコシヒカリを越える芽が出にくい特性を持っており、この米の食味の良さをこの点からも物語っている。


俄仕込み・本仕込み    2001.7

 今年もつつじのシーズンを迎え、恒例の「元祖投げ銭コンサート」が行われた。今年でなんと16回目を数えた。今年は今までの中で花の咲き具合といい、天気といい最高の条件の中で行われた。当然人出も最高で多くの投げ銭が飛び交った。 今年の一番人気は山口県からゲスト参加した猿回し、猿舞座の村崎修二さんとお猿の亜登夢(あとむ)だった。長井には過去3回ほど来ており、なじみの方もけっこうできたようだ。長旅の疲れもあり、なかなかいうことを聞かない亜登夢にてこずる村崎さんがかえって受けて、たくさんの投げ銭が飛び交った。
 猿舞座は伝統的な猿回しの芸である。その猿回しに人間の教育を重ね合わせた村崎さんの語り口は多くの人の共感を呼ぶ。猿がいうことを聞かなくても決して村崎さんは叩かない。一生懸命猿と対話し芸に集中させようとする。彼は自分の猿回しを「本仕込み」と呼ぶ。最近はやりの派手な猿回しはアメと鞭で調教している。差し詰めこのような猿回しは「俄仕込み」ということだろう。
 米作りでいえば即効性のある化学肥料や農薬をたくさん使ったものが「俄仕込み」。農薬や化学肥料を使わず、じっくり育てたものが「本仕込み」となるのだろうか。猿にせよ農作物にせよ、納得の行くものを作り出すことは予想以上に根気と手間のかかるものだ。
 さて肝心の影法師の実入りだが、出演者希望者が多くたった10曲ほどしか歌えず、投げ銭は例年の半分ほどだった。


捨てアイガモ                      2001.8

今年はあちこちでたんぼの除草をするアイガモの姿が見られた。あちこち訪ねてみるとそのその飼い方も様々でどうもその人の性格が表われるようである。アイガモを飼っている人の大部分は私たちと同じようにたんぼの雑草対策を目的としているのだが、中には池の浄化や食用としての肥育だけを目的としてアイガモを飼い始めた人もいる。
 7月末のある日、自宅の池にアイガモを飼っている方から電話をいただいた。仕事を終えて家に帰ってみるとアイガモの数が増えているというのである。雛を私たちと一緒に購入した事もありその後、様々な情報の交換をしていた。そのやりとりの中で「卵を暖めさせてみたいので雌が多いと良いな」と話を交わした事もあり、もしや私が置いていったのではと思い電話をくれたのである。私が大事なアイガモをプレゼントする訳もなく、様子を聞いてみると、どうもたんぼでの仕事を終えたアイガモを仲間のいるところへ置いていったようである。
 5月に手のひらに乗るかわいい雛で届いたアイガモも2ヶ月ほどですっかり立派な姿になってしまう。(写真)たんぼに入れられる時期は良いのだが穂が出る時期になり陸に上げるとなかなか飼うのが大変になってくる。そこで捨て犬、捨て猫ならぬ捨てアイガモとなったようである。
 山などに捨てられると飛べないアイガモはたやすく敵の餌食となってしまう。さらにアイガモは群れでしか行動できない寂しがり屋である。それを考えわざわざ仲間のいるところへ置いていってくれた、ちょっとやさしい飼い主だったようだ。


木酢液                                2001.9

 木酢液の散布を始めた。木酢液にはかなり前から強い興味を持っていたのだが、散布機が高価なことと、散布するのに人手が必要なことがネックになり、二の足を踏んでいた。木酢液を散布する方法は、空中散布が始まる以前に多くのたんぼで見られたように、数人でホースを引いてたんぼの畔から散布する方法が一般的である。何回も行う散布の度に多くの人数を確保できなくなり、空中散布に替わっていったのである。
 木酢液をやろうということになり散布機を調べた。その結果、なんと最近の散布機はポンプを高性能にすることによりホースが細くなり、その送り出し、巻き取りはラジコンを搭載し、しかも自走式である。これならなんとか一人でもできそうだという感触を得て導入に踏み切った。
木酢液はJASの有機認証制度でも使用が認められている、殺菌効果と害虫の忌避効果のある有機栽培資材である。その安全性が認められ最近は園芸店やホームセンターなどでも販売されている。原料は木である。炭焼きをする課程ででる煙を冷やすと液体ができ、その液体の上澄みの部分が木酢液である。私たちの使っている木酢液は、これをさらに蒸留し不純物を取り除いた蒸留木酢液と呼ばれるものである。写真は私たちが使っている散布機と木酢液だが、このマークに見覚えはないだろうか。この会社を代表する商品は木酢液と同じ原料で作られている。木から炭、木酢液、さらに**丸と全く無駄のない利用法である。
 木酢液の散布で何よりもうれしいのは、散布するときにマスクなどの防護用具を付けずにのびのびとできることである。


捨てアイガモ                      2001.10

今年はあちこちでたんぼの除草をするアイガモの姿が見られた。訪ねてみるとその飼い方も様々で、どうもその人の性格が表われるようである。アイガモを飼っている人の大部分は、私たちと同じようにたんぼの雑草対策を目的としているのだが、中には池の浄化や食用としての肥育だけを目的としてアイガモを飼い始めた人もいる。
 7月末のある日、自宅の池にアイガモを飼っている方から電話をいただいた。仕事を終えて家に帰ってみると、アイガモの数が増えているというのである。その方とは、雛を私たちと一緒に購入した事もあり、その後様々な情報の交換をしていたのだが、その中で「卵を暖めさせてみたいので雌が多いと良いな」という話を交わした事もあって、もしや私が置いていったのではと思い電話をくれたのである。私が大事なアイガモをプレゼントする訳もなく、様子を聞いてみると、どうもたんぼでの仕事を終えたアイガモを仲間のいるところへ置いていったようである。
 5月に手のひらに乗るかわいい雛で届いたアイガモも、2ヶ月ほどですっかり立派な姿になってしまう(写真)。たんぼに入れられる時期は良いのだが、穂が出る時期になり陸に上げるとなかなか飼うのが大変になってくる。そこで捨て犬、捨て猫ならぬ捨てアイガモとなったようである。
 山などに捨てられると、飛べないアイガモはたやすく敵の餌食となってしまう。加えてアイガモは群れでしか行動できない寂しがり屋である。それを考えわざわざ仲間のいるところへ置いていってくれた、ちょっとやさしい飼い主だったようだ。


4年目の杭掛け                  2001.11

 今年も我が家の前に杭掛けされたたんぼが出現した。4回目の収穫を迎えたさわのはなの種子栽培のための杭掛け自然乾燥である。18aではじまった種子栽培は熱心な農家に支えられ35aまで増えた。杭掛けを始めた頃は畜産農家の稲わらを取るための杭掛けがまだまわりに残っていた。この5年間で稲わら集めはコンバインで刈り取った後を機械で集める方法に変わり、稲杭が立っているのは我が家のたんぼだけになってしまった。
 今年も刈り取りの時期を前に、毎年お願いしている近所の人に杭掛け作業の手伝いをお
願いしたのだが断られてしまった。一人で作業するには多すぎる量で困っていたが杭掛けが得意な世代は年輩者である事に気付いた。そこでシルバー人材センターに杭掛けの出来る方を探してもらうようお願いする事にした。
 シルバー人材センターから2人の方に手伝ってもらい今年も見事な稲杭の列が生まれた。ちょうど杭掛け作業の前夜雨が降り、ぬかるんだ足元と倍以上の重さになった稲束に苦労しながら丸1日かけて作業を終了した。大変な苦労をお掛けしたが人材センターから来られた方はさすがベテラン。悪条件をものともせず作業をしていただいた。
 自然乾燥の米はうまいということで杭掛けされた米がもてはやされた時期があった。その良さを認められながらも労力の大変さからなくなろうとしている。大変な仕事
も大勢でやれば楽しくやれる。今年はお手伝いいただける杭掛けベテランの方がいることが確認できた。杭掛けを種子栽培のためだけでなく、米のさらなる魅力を引き出す技術として取り組んでゆくのも楽しそうである。

作況指数の秘密
        No39   2001.12

 今年も刈り取りが終わり、確定の作況指数が発表された。今年の置賜地域の指数は103でやや良と言うことだった。作況指数というのは平年を100としてその年の作柄を数値で表そういうものである。生育途中で発表される数値はなんとなくこんなもんだろうと思っているのだが、収穫後の確定の数値となると農家の間では発表された数値が我が家の収量とかけ離れている、合わない、年によってはでたらめだなどという話が飛び交う。
長年米作りをしているとこの数値が実感と合う年と非常に合わない年があることに気づく。ちなみに今年の103という数字が実感と合わない感じがするのは私だけではなく多くの農家が疑問に思ったようだ。
 この農家の収量と指数の間には大きな測定の方法の違いがある。収穫されたばかりの米には粒の大きなものから小さくて食べ物にならないものまで混じっている。それを私たち農家はライスグレーダーと呼ばれる機械を通して粒の揃ったものにする。この機械の中には網が組み込まれていて小さい粒は取り除かれるようになっている。この辺で使われている編み目は1.9mmでLLというものが多く使われており、これ以下の大きさの米はくず米としてせんべいなど加工品などに使われ出荷する米の中には入らない。つまり農家の収量は1.9mm以上の米の量となるのである。一方作況指数の測定方法では1.7mmという通常農家では使われない編み目を用いる。つまり作況指数は小粒の通常食用にならない米まで含めての収量ということになる。今年のように米の粒が小振りで、くず米が多い年は作況指数が高く出て農家の収量と離れてしまうのである。
ちなみに、この10年間の最高は昨年の105、最低は平成5年の79である。

扉のページに戻る