私たちさわのはな倶楽部では2000年からアイガモ除草による無農薬・無化学肥料栽培を始めた。減農薬栽培に取り組んでから10数年かけて農薬を徐々に減らし、化学肥料を有機質のものに代えてきた。最後に残ったのが初期除草剤1回だけになった。1回だけ残った除草剤をやめることは技術的にも未知数で大変な勇気を必要とした。その決断を宮崎県綾町の前町長、故郷田さんや飯豊町の上町木酢液研究会の皆さんからパワーとテクニックを与えていただき乗り越えようとしています。
農業を取り巻く情勢は大変厳しく、ただ漫然と米を作っているだけでは農家としての存在すら怪しい時代になってきました。有機栽培の米も例外ではなく外国でつくられた有機米が加工された形で大量に輸入されています。高温多湿の日本で有機栽培をするためには綿密な除草技術が必需となります。私たちはこの2年間の経験からアイガモ除草が雑草に大変有効であることを実感しました。同時に大きな問題も経験しました。
アイガモ除草に関する本は多数発行されていますが、その内容は取り組みが盛んな西日本での例がほとんどで東北地方では条件が合わないことも多くあります。本冊子は私たちの2年間という短い実践期間でありますがその取り組みを記してあります。当地域でのアイガモ除草栽培の普及の参考になればと思っています。
コメの生産と流通は大幅に緩和され、コメづくりは創意工夫の時代となった。輸入米との競合も視野に入れ、産地間、生産者間の競争にどのように応えていくか。
☆ 目 次
1 はじめに
2 「ひな」について
3 「本田」での管理
5 「外敵対策」
7 あとがき